問題点と部品選定

来年は今年作ったステッパ実験機を大幅に改良した本気ステッパと、DC実験機を作ろうと思う。
その上で部品選定は超重要。
オフ期間だろうがなんだろうが、選定はしっかり進めておきたい!
という訳でM嶋さん、ヘルプミー!

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まずは現状のハードウェアが持つ問題点で思いついたことをとりあえず書きだしてみる。
しかし自分は機械屋さんや制御屋さんではないため、間違いもゴロゴロあると思う。
という訳で、何か意見あったらください!(M嶋さん

1.マシンがターンする時、シミュレータ軌道よりも内側を走行する。
つまり重心が高すぎて内輪が浮くため、現時点でターン速度が頭打ちだったりする。
全体的に低重心化が必要。


2.センサ配置
左右に壁が有る時はまだしも、斜め走行をしていると壁を検出できずにぶつかる。
斜め走行用センサを新たに2つつけて、直進用センサを2つから1つに減らす。
合計5つを予定。


3.AD変換器
SH7262は10bit,4chのAD変換器を持つ。
この4つをセンサ用に割り当てたため、バッテリー電圧監視用に秋月で売ってたMCP3208を使った。
12bitで良かれと思ってたのだけど、これが大失敗。
SPI通信にもかかわらず、3.3Vで1Mbpsまでしか出せないうえに、通信には3byte必要なのでめちゃくちゃ遅い。
しかも秋月に売っているのはMCP3208-Cタイプであるため、誤差がBタイプよりも大きい。
もっとよく仕様を読んでから使っておけばよかった。
次は12bit,8ch以上を内蔵するマイコンを使用するつもり。


4.マシン幅
現在のマシン幅は74mm。
他のマウスと同程度あるいは少し狭いくらいのような気がする。
でも個人的にはもっと狭くてもよい気がする。
狭ければターン時に各タイヤの速度変化も小さくなるし、
コーナーに近いところを通過できるしターン旋回半径大きくできるし(特に斜め90度)、、、
欠点として旋回分解能も下がるしふらつきを抑えるのが大変になるとは思うけど、狭ければ狭いだけいいんじゃないの???
もっとも、これは使用するモーターに拘束される部分だとは思うけど…。


5.モータドライバ
今回何も分からず作ったため、basic mouseと同じようにSLA7033Mを用いた。
SLA7033Mはクロック入力タイプではないため、これまたbasic mouseと同じように信号生成用のTA8415も用いた。
basic mouse講座が開始された2002年の当時の事は良く分からないが、現在では信号生成とドライバが一つのパッケージとなっているICもゴロゴロと見つかるため、この構成は無駄が多い気がする。
次はクロック入力タイプのドライバを採用する予定。

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○本気ステッパ
・モータ選定
その1:M嶋さんが共立で購入したよく分からん小型バイポーラステッピングモータ
サイズは相当小さい。頑張ればハーフサイズも作れそう?
しかし分解能は24pulse/revだと思われる。
本気マシンに採用するのはちょっと抵抗あるかも…


その2: TS3166N913
正直現状と大して変わらないと思う。
サイズも似たようなものだから低重心化も目指せないし。
既に所有している・個人的に面白そうと思っている以外に使うメリットはないかも。


その3: PK223PDA
バイポーラステッピングモータ。モータ取り付け角寸法は28mm。現状のが39mmだから低重心にはなる。
同型のユニポーラステッピングモータPK223PAよりもトルク特性がよさげ。
もっとも、
PK223PDA: 1.8V*1.5A = 2.7W
PK223PA: 2.66V*0.95A = 2.527W
と若干バイポーラの方が出力大きいからだとは思うけど。
マシン幅は84mmに拘束される。


その4: PK213PDA / PK213PA
PK223PDAよりもさらに小さいステッピングモータ。重さ50g。
個人的に今一番使ってみたいと思っている。
モータ取り付け角寸法は20mm。
最大静止トルクはバイポーラのPK213PDAの方が良いのだけど、
PK213PDAは高速回転時のトルクの落ち方がユニポーラのPK213PAよりも急っぽい。
例えば、タイヤ直径を25mm、マシン最高速度を3000mm/secとしたとき、モータ回転速度は2292rev/minとなる。
データシートに書かれているトルクを比較してみると、
PK213PAでは2292rev/minのときにだいたい0.013N・m,PK213PDAでは0.012N・mくらい。
初期加速度を大事にするならPK213PDA、最高速度を大事にするならPK213PAって選択になるのかな?
個人的には初期加速度を大事にしたいのでどちらか選ぶならPK213PDAが良いんじゃないかと思っている。
マシン幅は80mmに拘束される。


その5: SS2421-5041/ SS2501-5041
マシン幅を究極に狭くすることができるんじゃないかと思わせるステッピングモータ。
取り付け角はSS2421が42mm、SS2501が50mmと現在よりも重心が高くなる可能性があるが、
SS2421が0.07kg, SS2501が0.09kgと比較的軽量なので
他の部品をできるだけ低いところにつければ全体の重心を下げることができると思う。
ある程度のところまでしか高速回転できそうにないが、タイヤ直径が現在よりも大きくなることを考えれば十分ともいえる。
SS2421を使用した場合、マシン幅は37.2mm、SS2501では32mmに拘束される。・・・けれども流石にそこまで狭くするのも怖いなぁ。すぐに倒れてしまいそうなイメージが浮かぶ。せめて横幅は高さよりも長くしておいた方が・・・。吸引ステッパというのも一つの手かもしれない(ぉ


その6: サンキョー PMタイプ MSCA
重さ10gでホールディングトルク3.43mN・m。ハーフ兼用ステッパ作るなら意外といけるかも。
角度分解能はあまり良くない。減速させるってのも一つの手かな?
ついでにMSBPCというギヤ付きで1ステップ7.5/85°という20gステッパも有るけど、流石にこれは減速しすぎ?
入手方法不明。
そろそろよさげなステッパ漁るのも限界かも…




・バッテリー選定
ZIPPY Flightmax 138mAh 2S × 3本
3本合わせて21.6gぐらい。今のが3本合わせて60gだからだいぶ軽くなる。
このバッテリーの持つエネルギーは
7.4V*138mAh*3本 = 3.06Wh
大会中の7分間使えればよい訳だから、
3.06Wh = P * 7min
P ≒ 26W
PK213PDAを採用した場合、逆起電力が発生して、ドライバが「22.2Vかけなければ0.5A流せない!」となったとしても(つまり最悪時でも)、
22.2V*0.5A = 11.1W
となるので、この構成で7分は十分持つ…と思う。
マイコンの消費電力とセンサの電流にもよるけど、バッテリーはもっと小さいのでも良いかも。
…すっかり忘れてたけど、モーターは二つある。ついでに2相励磁させると仮定すると、44.4Wになる。ついでのついでに効率100%だせるという訳ではないので、、、常にフルで回さないとはいえ、結構きついかも。一応8セル駆動(最大約34V)ができるように設計してみようかな。



マイコン選定
手軽にルネサス系で攻めるとすると、、、


その1: SH7137(SH-2)
パッケージサイズ:14mm×14mm
最大動作周波数:80MHz
ROM:256Kbyte
RAM:16Kbyte
12bit,16chのAD変換器


その2: SH7243(SH-2A)
パッケージサイズ:14mm×14mm
動作周波数:100MHz
ROM:256Kbyte
RAM:12Kbyte
12bit,8chのAD変換器
DMAC
レジスタバンク


その3: SH7239(SH2A-FPU)
残念ながら開発中。
パッケージサイズ:16mm x 16mm
最大動作周波数:160MHz
ROM:512Kbyte
RAM:64Kbyte
12bit,16chのAD変換器
DMAC
RSPI
32KBのデータ格納用フラッシュメモリ
レジスタバンク

SH7239を使いたいところだけど、今のところSH7137が妥当かな。
SPI接続ジャイロを使うならAD変換器は8chあれば十分だからSH7243って手もアリかも。




・センサ回路
メインは現状のSFH4550 + TPS601のままの予定。
定電流か定電圧にはした方が良いかな。
電流は現状100mA程度だけどもっと流す予定。
正面用距離センサはPSDにするかも。
配置と数が問題。




・ジャイロ
全く未定。今後の調査・実験次第。




・モータドライバ選定
リポ6セル(25Vくらい)でも耐えられそうで、出力もそれなりに取れて、制御が楽チンで、小さくて、軽くて、消費電力小さくて、はんだ付けしやすくて、、、そんなドライバがあったらみんな使ってますね。
まだデータシート深読みはしていないけど、いくつか候補をみつくろってみた。


その1: TB6560AFG
バイポーラ用。耐圧40V。出力電流2.5A。
0.26gと軽量。クロック信号で動作可能。ところがどっこいQFP64ピン。12mm×12mm。
次期マウスはエッチングから始めるので選択肢としては悪くないかな。


その2: TB62209FG
バイポーラ用。耐圧40V。出力電流1.8A。0.79g。
クロック信号で動作可能。12.23mm×16.5mm。ヒートシンクが丈夫そう。「通常のBipolarトランジスタ出力のICよりも、出力部消費電力を非常に小さく抑えることができる」らしい。




○DC実験機
・モータ選定
優勝したKさんも使っているマイクロマウスの定番(?)、1717T003SR-IE2-512を見積もって貰った結果、2つで47250円でした。
高いけどとりあえず注文。
4月頃までには届くかなぁ。
他に金かかる趣味を持ち合わせていないし勉強用にこれぐらいは…ね。




しかし個人的なスタンスとしては虎視眈々と上位を狙うよりも、
割とどうでもよいネタマシンも作りたいと思っていたりする。
何台作るかも結局よく分かんなくなってきた。

色々なものが、未定、未定、未定…


※この記事は選定が終了するまで流動的に書き換えていく予定。